『音の名前』って、ご存知だろうか。
ふっ、そんなの知ってるよ、『ドレミファソラシド』でしょ。って思った方、その通り!
では、他の名前はご存知だろうか。
シフォンちゃん、エクレアちゃん、マカロンちゃん…。
あ、これはアロママッサージ『すいーつ☆ぱらだいす』の嬢の源氏名だった。
『ドレミファソラシド』の他にも音の名前はいくつもあって、呼び方によって役割や表す機能が変わってくる。
例えば、金髪ショートボブが良く似合う小柄で元気な女子大生の鴨頭嘉子ちゃん。
この娘は昼間は大学生だけど、夜はバイト先でミルフィーユちゃんって呼ばれてる。
呼ばれ方によって、役割どころか存在自体が変化しているわけ。
でもやっぱり鴨頭嘉子ちゃんでもある。笑顔が可愛い。好き。
音を違う名前で呼ぶという事は、その音を別の存在として捉えるということ。
だから音の別名を知ると、違う役割と機能を持ったものとして扱えるようになる。
ここでは知っていると曲やコードを自分で作るのに役立つ、そんな音の『別名』をいくつか紹介してみよう。
それじゃおじさんのオキ二の!
『C#m7(9)』ちゃん、ご指名です!
好きなコードが作れちゃう
音には色んな響きの感じがあって、音を別名で理解するとその音の役割が分かるようになる。
自分の作りたいコードに必要な構成音が分かるようになる、ということ。
明るい感じのコードとか、悲しい感じのコード、オシャレな感じのコードとか。
『友達が自分の好きな娘と付き合って初体験の話をしてくる』時の感じのコードとかも作れる…かも。
あんときゃおじさん辛かったよ。
どんな顔して聞いたら良いの…?
とまあこんな感じで音の名前を知ると、微妙で複雑でちょっぴすアンニュイな響きのコードも狙って作れるようになる。
作曲の幅を広げたり、自分の好きな曲をちょっと違うコードアレンジで弾いてみたり、色々と楽しめる。
もし好きな人に振られてしまったら、コード理論で曲にしちゃえ!
あんにゅいなやつ作ってやる…!
表で理解する音の別名
音を表す名前には、どんなものがあるだろうか。
よく見かけるのはアルファベット。これは大文字と小文字で違う意味がある。
たとえば、
- C
- Cm
- CM7
- Cm7
- C#m7(9)
いちばん左のアルファベットの大文字はそのまま音名で、大文字と小文字のM、mはメジャーとマイナーを表している。
- M メジャー
- m マイナー
それから数字。名前が数字なんて、囚人番号みたいだね!
………。
数字はルート音から数えて何番目の音かを表している。
ルート音っていうのは、コードで言えば、一番左に表記されてるアルファベットの大文字の部分。『根音』とも言う。基準になる音の事。
ダイアトニックスケール早見表
これは現代音楽の基本の12個の音を並べた図である。
いちばん一般的なドレミファソラシドの別名をいくつか表記したので、確認してみて欲しい。
1stの音がルート音である。
ピアノの鍵盤で言えば、ドレミファソラシドは白鍵の部分で、#♭の変音記号のついた音は黒鍵の部分。
ギターの場合は1フレットずつ並べたものになるので、より視覚的に理解しやすいと思う。この視覚的な分かりやすさがギターの強みである。
覚えておきたいドレミファソラシドの別名
ドレミファソラシドの音の並び方は、
全音、全音、半音、全音、全音、全音、半音、という感じ。
ギターで言うとフレット1つが半音、フレット2つが全音である。
『全全半全全全半』という並びの音階がドレミファソラシド、ということである。
各音のインターバル(音の並びかたの間隔)を確認してみよう。
そしてこの音階には別名がある。
『ダイアトニックスケール』
『メジャースケール』
この2つの名前は是非覚えて頂きたい。
音楽理論ではよく見かけるし、特に『ダイアトニックスケール』は基本のコードを理解する上で重要になる。
ドレミファソラシドとダイアトニックスケールのインターバルをよく見てみよう…。
おんなじやんけ!
気づいちゃった?
そう、ドレミファソラシドとダイアトニックスケールのインターバルは全く同じ、
だからドレミファソラシド=ダイアトニックスケールと覚えておこう。
このダイアトニックスケールからつくられるダイアトニックコードというものがある。これまた知っていると便利なもの。
とくに自分で曲を作ってみたい!という人にオススメの音楽理論である。
じゃ、実際のコードの例を挙げてみよ~。
『C#m7(9)』ちゃん
このおじさんお気に入りのコード、
『C#m7(9)』ちゃん。
- 5弦のルート音がC#
- 4弦がm3rd(マイナーサード)
- 3弦がm7th(マイナーセブンス)
- 2弦が9th(ナインス)
こういう構成音のコード。C#m9という表記の場合もある。
上記の表と照らし合わせて確認してみよう。どの音がどんな響きになるのか実際に鳴らしてみてほしい。
このコードをつかったコード進行を紹介してみよう。
ドレミファソラシドの別名を把握すると、こんな感じのコード進行も作れちゃう。
3rdと7thの表記のルール
そしてコードネームの表記についてだけど、いくつかルールがある。
3rdにはメジャーとマイナーの2種類があり、メジャー3rdの音が入っている場合は表記せず、マイナー3rdが入っている場合は小文字のmと表記する。
7thにもメジャーとマイナーの2種類があり、メジャー7thは大文字のM、または△を付けてM7、△7と表記する。
マイナー7thの音が入っている場合は7、とだけ表記する。
この3rdと7thの表記のルールは押さえとこう。
CM7という表記の構成音
『CM7』という表記の場合、『Cをルート音として、ルート音からメジャー7thの音までを重ねる』という意味になる。
Cメジャーセブンスと読む。
そして『コードは1度置きに音を重ねて作る』というのが基本のルール。
『CM7』の場合の構成音は、
- 1st
- メジャー3rd
- 5th
- メジャー7th
という4和音になる。
これは5弦にルートを置いたCM7のコードフォーム。
- 5弦 ルート音(1st)
- 4弦 5th
- 3弦 メジャー7th
- 2弦 メジャー3rd
- 1弦 5th(オクターブ上)
こんな感じのコードボイシングになる。
どんな感じの音か鳴らしてみよう!
コードネーム表記のルールに慣れるまでは、パッと見てどんなコードか分かりにくいかも知れないが、覚えてしまえばコードネームを見れば構成音が分かるようになる。
コードネームの数字と記号
さてさて、コードネームの数字や記号がどの音をあらわしているのか把握してみよう。
自分のよく使うコードに当てはめてみると、だんだん法則性が分かるようになる。
いちどに全部覚えるより、実際によくつかうコードから理解していくのが効率的。
ちょびっとずつで大丈夫!
コードネームについてる9以上の数字はテンションノートと呼ばれる。
コードをオシャレに彩るすぐれもの。とくにジャズやボサノヴァには欠かせない。
興味のある方はぜひ覚えてみよう!
音階を視覚的に捉えてみよう!
音の並びかたを文章で説明されても、ちょっとよくわかんない…。
そんなときは視覚的に音階を捉えてみよう。
- C
- Cm
- CM7
- Cm7
以上のコードの構成音を視覚的にあらわすと。
これはダイアトニックスケールの音階に各コードの構成音を並べたもの。
各コードに共通している音、ちょっと違う音があることが分かる。
色んなコードを比較してみると、より法則性がわかりやすくなる。
そして7th音に注目。1st音から数えるとちょっと遠くて分かりにくいかも。
でも8th音、つまり1オクターブ上の1st音から数えると、
- 1stの半音下がM7th
- 1stの全音下がm7th
となる。こっちのほうが覚えやすい!
覚えやすいは正義!
コードの響きを決める音
12個の音をどの名前で呼ぶか…それによって各音の役割や機能が変わってくる。
まず1st、つまりルート音を決めて、その音を基準として他の音の役割が変わる。
特にコードの響きの色合いに強く影響するのが、3rdと7thの音である。
- 1st
- 3rd
- 7th
この3音だけの構成音のコードでも、じゅうぶん曲として成立する。
実際にギターで弾いてみて、どんな感じになるか試して欲しい。
3音コードは押さえやすい!
音楽理論は多面的
音楽には様々な法則性があって、それを組み合わせて曲ができあがる。
その法則性をまとめたものが音楽理論。
そして音楽理論は多面的なものである。
おんなじ事柄に色々と違う名前がついてる。これが音楽理論を難しくてややこしいものと感じる大きな理由。
でも違う名前で、違う角度から捉えることでより立体的な理解もできるようになる。
これちょっとよくわかんないなあ…ってときも見る角度を変えて、たとえば下から覗き込んでみると…。
薄いグレーか…!
あっ、そういうことか!って急に分かる瞬間がある。これはレベルアップの瞬間!
コードは音階(スケール)から出来ているし、音階はオクターブ違いの音をつかって転回して理解することで様々に応用できる。
そして自分なりに理解した音楽理論、『俺のやり方』を駆使して色んな曲を作ってみてほしい。
何しとんじゃこのかえる野郎!
そして、恋を失った時、名曲を生み出して欲しい…。
① 役に立った
② 役に立たなかった
③ ミルフィーユちゃん指名できますか?
いやもう本当にありがとうございます、①ですね①ですよねそう言っていただけると励みになります…。
あ、ミルフィーユちゃんは今日はもう上がっちゃったんですよねえ。
在籍はしてますよ。おじさんの脳内に、はい。