ギターはコード楽器である。リズムに乗ってコードをジャカジャカ弾くのって楽しい!
ところでギター初心者の方はスムーズにコードチェンジできなくてお悩みではないだろうか。
な、悩んでねえし!
はいはい。
スムーズなコードチェンジっていうのはギターの重要なテクニック。
身に付けるためには地道な反復練習がどうしても必要になる。
えー反復練習たいくつー。
そうだねえ。退屈な練習は続けにくい…でも反復練習は継続が大事だし。
そもそも上達のポイントを押さえないまま反復練習をしても効率的じゃない。
反復練習を楽しく感じられたら上達の可能性がぐッ!と高まる。
できるようになればなるほど楽しくなる!
ポイントを押さえた練習で楽しくなるまでの時間を短縮しちゃおう!
スムーズにできない原因
スムーズなコードチェンジができない原因ってなんだろう?
- コード単体で押さえられるようになっていない
- 左手に力が入り過ぎている
- コード進行がうろ覚えになっている
この辺りに原因があると考えられる。
コード単体で押さえられるようになっていないと、もちろんスムーズにチェンジできない。
左手、つまりコードを押さえるほうの手に力が入り過ぎていることも大きな原因。初心者の方は自分で思っているよりも力を入れ過ぎている場合が多い。
できるだけ脱力して押さえるのが正解。
それからコード進行がうろ覚えになってませんか…?
お、覚えてっし!
はいはい。
まずは基本的なことだけど、コード進行とそこで出てくるコードのフォームを把握しよう。実際に弾いてみて頭と耳の両方で覚えるのがポイント。
これらを踏まえてコードチェンジの5つのポイントを見ていこう。
①コード単体で押さえられるようになろう
まずはコード単体でしっかりと押さえられるようになっておこう。スムーズなコードチェンジを身に付けるためには必須である。
確実に押さえられるようになれば…見よ!おじさんのコードさばき!
シャッシャッシャッシャッ!
なんか気持ちわるーい。
えーいっしょうけんめい練習したのにぃ。
押さえる指を減らしてみよう
押さえるのが難しいコードはコードチェンジも難しい…。
できるだけ簡単に押さえるためにはコードを押さえる指を減らすのが有効。
いくつか例を紹介しよう。
開放弦を活用することで押さえるポジションを減らすことができる。
押さえにくいなあ…と感じるコードは一部を開放弦にしてみよう。
響きに違和感がなければそのまま使っちゃおう。
バレーを活用しよう
コードフォームによってはバレーすることで押さえやすくなる場合もある。
これは4弦ルートのディミニッシュのコードフォーム。人差し指から小指まで使って押さえるのはなかなか難しい。
バレーを活用してみよう。
このフォームなら3本の指で押さえられる。コードチェンジもやりやすくなる。
そして次は初心者さん最大の敵…。
出たなBコード!
普通に押さえると指が砕け散るBコードだけどバレーで押さえやすくしてみよう。
どの指でバレーするの?
このフォームだと4フレットを薬指でバレーする。
1弦はミュートするけど、鳴らすほうが難しいからそんなに意識しなくて大丈夫。
バレーを活用して押さえる指を減らしてみよう!
押さえやすい3音構成のコード
押さえるポジションが少ないほどコードは押さえやすくなる。
ところでコードの構成音の中でとくに重要なのは、3rdと7thの2つの音。
これにルート音の1stを加えた3音構成のコードでも、充分に曲として成り立つ。
5弦ルート、6弦ルートの3音構成コードを紹介!
メジャーセブンスの3音コード
マイナーセブンスの3音コード
ドミナントセブンスの3音コード
1stのポジションがCならCのコード、AならAのコード、という感じ。
各音のポジションは以下の表で確認してみよう。
※レギュラーチューニングの場合
この3音フォームであればポジションを選ばずつかえるので便利。
3音コードでジャズっぽい進行
ジャズのスタンダードなコード進行、通称『枯葉進行』を3音構成のコードで演奏してみよう。
3音のみのコードでも充分ジャズっぽくなる。
小節の頭に3音コードを鳴らして、アルペジオは割と適当に弾いてみる。
そして次のコードの直前にルート音の半音上、もしくは半音下の音を入れると、ぐッとジャズ感が出るのでお試しあれ!
押さえにくいコードも3音構成ならコードチェンジしやすい!
②左手を意識してみよう
ある程度コード単体で押さえられるようになってきたら、右手と左手の意識のバランスを最適化してみよう。
左手で弦を押さえて、右手で弦を弾くのがギター。左利きの方はこの逆になる。
ところで左手と右手、どっちがエライかと言えば。
ちょっ、そんなセンシティブな…!
………?
や、右の翼、左の翼とかの話じゃないよ?
結論から言えば、左手のほうがエライ。正確に押弦できていなければちゃんと鳴らせないからねえ。
弦を押さえるほうの手が主、弦を弾くほうの手が従、という感じ。
ということは、利き手の逆の手のほうを正確に動かせるようになる必要がある。利き手じゃないから当然難しい。
利き手のほうに意識が向きがち…。
とくにギター初心者の方は右手のほう、弦を弾くほうに意識がいきがちになる。これは自然なこと。
だから左手のほう、弦を押さえるほうの手を意識して練習してみよう。
左手の動きに右手が自動的についてくる、こういう感じが理想的。
でもこれは『言うは易く行うは難し』で、実際にこの感覚を身につけるのはある程度の時間がかかるのが普通。
ちょっとずつ出来るようになろ~。
左手のほうを強く意識してスムーズなコードチェンジを身に付けていこう!
③共通のポジションを活用しよう
コードには色々な押さえ方がある。そして共通のポジションというのもある。
たとえばC→Am→F△7→F/Gというコード進行の場合。
このコード進行では、1弦2フレットが共通のポジション。ここは押さえたままでチェンジするとスムーズ。
そしてこのコード進行の最難関はF/Gというコード。
これは分数コードとかオンコードと呼ばれるやつで、この場合はGというベース音の上にFコードが乗っかってる、という意味。
普通に押さえようとすると指が、
わたたっ…わたわたっ…。
指がわたわたしちゃう。
でもF△7から人差し指を押さえたままでチェンジすると、
スッ!
スッ、とチェンジできる。
実はこのコード進行は、共通のポジションを意図的に使うことでコードチェンジしやすくしている。
コードの共通のポジションを探してみよう!
共通のポジションを入れてみよう
このコード進行はC→Am→Dm→Gという進行を、共通のポジションを使うコードフォームにアレンジしている。
最初のコードの5フレットの4弦を薬指、3弦を小指で押さえると、左手の位置をほとんど動かさずにチェンジできる。
ダイアトニックコードの知識があると、こういったアレンジがしやすくなる。音楽理論の入り口としてもオススメの知識である。
同じ弦は同じ指で押さえてみよう
各弦を押さえる指使いが共通しているとスムーズにコードチェンジできる。
たとえばA△7(13)→G#7(♭13)→C#m7(9)という進行。
各弦を押さえる指使いを確認してみよう。
AM7(13)からG#7(♭13)のコードチェンジは、指使いが全く同じ。横にスライドさせるだけでチェンジできる。
G#7(♭13)からC#m7(9)は薬指と小指のポジションが共通している。これも押さえたままでチェンジするとスムーズ。
スッ!スッ!
スッ、スッ、とスムーズにチェンジするためにコードをアレンジする、ということができるとコードチェンジの苦手意識が改善される。
ここで紹介した進行はA→G#→C#mという進行を、各指で押さえる弦のポジションをできるだけ変えないようにアレンジしたもの。
その結果、コードネームに何やら数字がついてる…。これはテンションノートと呼ばれるもの。その音を使ったコードをテンションコードと呼ぶ。
ジャズやボサノヴァには欠かせない音。そしてテンションノートの知識はコードチェンジをスムーズにするためにも有効である。
知識があるとスムーズに!
④ブラッシングを入れてみよう
コードチェンジの難しいところ、それは…。
ちょっと!音が途切れるんだけど!
コードチェンジするときに音が途切れちゃう。そうするとスムーズに聴こえない。
コードチェンジのときには弦から指が離れる、すると音が途切れる。
全く音が途切れることなくチェンジするのは、長年ギターを弾いてる人でも難しい。
じゃあどうしよう?
音の途切れの対処法
音を途切らせることなくスムーズに聴かせる方法として、オープンコードを使うのが有効である。
オープンコードとは、開放弦を含んだコードのこと。
開放弦はどこも押さえていない状態の弦なので、鳴らしっぱなしにできる。
コードチェンジのとき、開放弦をミュートせずにチェンジすることで音の途切れを感じさせず、スムーズに聴かせることができる。
でも開放弦を使わないコードの場合はどうしよう?
そんなときはブラッシングを入れてみよう!
ブラッシングとは
弦に軽く触れると音が響かなくなる。これをミュート、と呼ぶ。
ミュートした状態で弦を弾くとジャカッ、とかチャカッ、というパーカッション的な音が鳴る。
このミュートした状態で弦を弾くことを、ブラッシングと呼ぶ。
左手でミュートする場合と、右手でミュートする場合の2種類がある。
コードチェンジのときにブラッシング
コードチェンジのときにブラッシングを入れると、音の途切れが目立たなくなってスムーズに聴こえるようになる。
8分音符でチャッ、16分音符でチャカッ、好きなほうでやってみよう。
TAB譜の表記ではバツ印の部分がブラッシング。
バレーした状態から力を抜くとミュートした状態になる。そして弦に軽く触れたままコードチェンジしてブラッシングを入れる。
感覚をつかむまでは、ゆっくりとしたテンポで練習するのがポイント。
慣れたら無意識にできるようになるから大丈夫。
おじさんはバレーコードのチェンジのとき16分音符でチャカッ、とブラッシングを入れるのがクセになってる。
これはギター弾きあるある!
とりあえず、左手ミュートのブラッシングを身につけよう。これはカッティングという演奏法にも活かせるのでオススメ。
⑤ミスを気にせず弾き続けよう
ギター演奏にミスはつきものである。
どんなに上手い人でもノーミスで1曲を弾き切ることは難しい。
だからミスなんか気にしない!
あ、ミスった!
気にしない気にしない。ミスしたところで弾くのをやめると、そこでミスするクセがついちゃうことも。
気にせず弾き続けよう!そのほうが練習の効率も高まる。
ミスったな~、おじさんのセーブデータ消しちゃった。
オイイイイィィィィィィ!!!!!
Lv99で全呪文がつかえる武闘家のデータが…!
気にしなーい。
ううっ…。バッテリーバックアップが…。
反復練習に楽しさを!
ギターの練習でいちばん大事なのは継続すること。
反復練習を退屈だと感じてしまうと、途端に継続が難しくなる。
でも、ギターを弾くのが楽しいと反復練習も続けやすい。
上手くできると嬉しい。キレイに鳴るとうっとり。
反復練習を継続するための、あの手この手を紹介してみた。
ギターの練習が楽しくなるまでの時間を短縮するお手伝いができたら、おじさんとっても嬉しいのである!
① 役に立った
② 役に立たなかった
③ ドラクエ3面白いよねー。
おおっ…①、①と言ってくださるか…あなたが神か…!
ドラクエ3のパーティーはゆぶそあから始めて、最終的にゆぶけけにする派でした。
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